Devajit Bhuyan
インド北東部に位置するマニプル州は、インドの文化、文明、政治の不可欠な一部です。叙事詩『マハーバーラタ』にもマニプルの記述があり、パンダヴァ兄弟が流浪の旅の途中でこの地を訪れ、アルジュナがマニプルの王女チトランガダと結婚したことが語られています。その後、パンダヴァ兄弟がユディシュティラをインドの皇帝として宣言するためにアシュヴァメーダ・ヤグナを行おうとした際、その儀式の馬は、チトランガダとアルジュナの息子であるバブルバーハナによって捕らえられました。基本的に、マニプルの人々は平和を愛し、文化的にも高度に発展した人々です。マニプリ舞踊はインドの古典舞踊のひとつであり、とても人気があります。しかし、ここ数年、マニプルでは民族間の衝突が続き、深刻な混乱状態にあります。多くの人々が命を落とし、財産を失い、自らの祖国で家を失っています。それにもかかわらず、マニプルに恒久的な平和と安定をもたらすための具体的な取り組みは行われていません。インドの他の地域に住む人々は、マニプルの苦しみに無関心であり、真剣に受け止めていないのが現状です。チトランガダの涙は、マニプルの人々に対する私の心の苦しみと痛みの表れです。
